「宝石の国」のアニメが2018年8月18日に放送されました。このアニメでは、宝石たちの敵である月人に焦点が当てられています。
月人は宝石たちを襲撃し、さらっていく謎の存在です。宝石たちは彼らとの戦いに臨み、月人の正体と目的について疑問を抱いています。
月人にとって何がそんなに宝石たちとの対立を引き起こしているのでしょうか?また、月人の王子であるエクメアについても考察していきます。
宝石の国・月人の正体は?
「宝石の国」に登場する月人たちは、何故宝石たちに絶えず攻撃を仕掛けてくるのか、その正体は一体何なのでしょうか?
アドミラビリス族の言い伝え
物語において、アドミラビリス族という種族に伝わる言い伝えが登場します。この言い伝えによれば、かつて陸地に生息していた生物たちは、流星の落下によって海に沈んでしまったとされています。
この生物たちは魂、肉、骨の3つの要素に分かれ、長い年月をかけて進化し、それぞれが異なる生命体を形成したと言われています。
肉を支配する生物は知識を重ねる特性を持っており、骨を支配する生物は他の生物を取り込みながら長寿を保ち、魂を支配する生物は肉と骨を取り戻すために彷徨っているとされています。
月人は「魂」という存在
この言い伝えに基づいて、アドミラビリス族の女王ウェントリコススは、肉がアドミラビリス、骨が宝石、魂が月人であるという考えを持っていました。
これは、アドミラビリス族が寿命を持つ一方、宝石が基本的に不死で陸地で生活し、月人がアドミラビリス族(肉)を捕らえ、宝石(骨)を奪う行動が言い伝えと類似していたためです。
したがって、月人の目的はこの言い伝えに根ざしており、肉、骨、魂を結びつけることで何らかの目的を果たすために、宝石たちに攻撃を仕掛けていると考えられます。
月人の目的は?
月人の目的について、宝石たちのまとめ役である金剛先生は、月への連行は宝石たちを装飾品として使うためだと主張しました。
一方、ウェントリコススは月人が人間に戻るために必要な骨(宝石)と肉(アドミラビリス)の2つの要素を求めていると考えていました。
月人の目的は金剛先生の「祈り」
しかし、実際のところ、月人の真の目的は金剛先生の「祈り」という特殊な能力にあります。この「祈り」は魂を分解する力を持つ能力です。
物語が進行するにつれて、金剛先生自身も月人が彼女に関心を寄せていることを宝石たちに告白します。
月人が「祈り」を求める理由は、安寧の地へ行くためです。
安寧の地に辿り着くには、分解された魂が必要であり、「祈り」の力を利用して魂を分解しようとしているのです。
しかし、金剛先生が祈りを行うことを拒否したため、月人は金剛先生と彼女に仲間がいる宝石たちを襲撃し、彼らを祈らせるための動揺を引き起こしています。
真の目的は不死の生活の解消
月人の欲望は、彼らの生態にも関連しています。月人は宝石と異なり、通常の生活活動に必要な食事や排泄を行わなければなりません。
それでも彼らは基本的に不死であり、無限に続く生活に苦しんでいるようです。
このような不死の生活を持つことの苦痛を、月人たちは解消しようとしているのです。
王子エクメアとは何者?
月人の指導者的存在
王子エクメアとは エクメアは月人の指導者的存在です。
金剛先生から「祈り」を受けるために、宝石たちを捕らえることや月人を宝石たちのもとへ派遣するなどの策略を立てた主要な人物です。
これらの策略は一部成功していますが、金剛先生を説得し「祈り」を受ける段階には至っていません。
そのため、エクメアは自身に責任を感じています。
エクメアの性格
エクメアの性格は、目的達成のために宝石やアドミラビリス族を捕らえることをためらわない冷酷なものです。
さらに、金剛先生を動揺させるためにさらった宝石を非情な状態に追い込むこともあり、彼の性格は残酷とも言えるでしょう。
興味深いことに、この性格はエクメアの名前に込められた「他人を思う気持ち」や「思慕の情」とは真逆の特性を持っています。
「王子」という呼称は、王家に由来するものではなく、エクメアに対する月人からの特別な呼び方であるだけです。