夏油傑：死亡日が確定したのはいつ？
夏油傑はかつて呪術高専に所属していた五条悟の同級生であり、親友でもありました。彼は「呪術師は非術師を守るためにある」という信念を持つ模範的な呪術師でしたが、星漿体・天内理子の事件をきっかけに、その信念が揺らぎ始めます。次第に非術師を「猿」と蔑み、最終的には「非術師を皆殺しにする」という目標を掲げ、呪詛師としての道を歩み始めます。
やがて夏油は、盤星教を母体とした宗教団体の長となり、信者から資金や呪霊を吸収し、10年間力を蓄えます。そして物語が始まる1年前、ついに「百鬼夜行」と呼ばれる呪術テロを引き起こしました。
夏油傑の最期：百鬼夜行での死
夏油傑は原作0巻の最終話「百鬼夜行」で死亡します。彼が「百鬼夜行」を起こした真の目的は、乙骨の持つ特級怨霊・祈本里香を取り込むことにありました。しかし、呪霊を分散させたために乙骨に敗北し、重傷を負いながら逃亡を試みますが、逃げた先で待ち構えていた五条悟によって命を落とします。五条は親友である夏油を殺すという辛い決断を迫られましたが、それはかつて夏油が説いた「術師は非術師を守るべき」という信念を守るためだったのかもしれません。
アニメ版での夏油の死：劇場版『呪術廻戦 0』
アニメでは、夏油の死は「劇場版 呪術廻戦 0」で描かれました。この映画は2021年に公開され、アニメ第1期の1年前に当たる時期の物語です。劇場版では、アニメ第2期に繋がるように、原作にはなかった過去回想が描かれました。これにより、劇場版を観ていない視聴者が混乱することもあったかもしれません。また、百鬼夜行における東堂や京都組の戦闘シーンが追加され、七海や日下部などの戦闘シーンも原作にない描写として盛り込まれました。
夏油傑の体に宿る別人の正体
本編開始の1年前に死亡したはずの夏油が、渋谷事変で再び五条の前に現れました。しかし、それは夏油本人ではなく、夏油の体を乗っ取った別人である羂索という術師でした。
羂索は人の体を転々とする術式を持ち、数百年にわたって他人を乗っ取りながら生き延びてきた術師です。
羂索の正体と目的
羂索は平安時代に活躍した術師で、千年以上も前から生き続けています。彼は宿儺とも面識があり、天元とは「友」だったこともありました。彼の目的は、呪力の新たな可能性を探ることにあり、そのために天元と人間を同化させる儀式「死滅回遊」を開始しました。羂索は、夏油傑の体を利用して五条悟を封印しようと考え、五条を倒す代わりに獄門疆という呪具で封印しようとしました。
羂索が夏油傑を選んだ理由
羂索が夏油の体を選んだ理由の一つは、五条悟との関係にありました。五条を封印するためには、彼の親友である夏油の容姿を利用するのが最適だと考えたのです。また、夏油の術式「呪霊操術」を利用して、天元を取り込み人類との同化を行おうとしました。
夏油傑の再度の命日とその意義
原作249話で、羂索は再び12月24日に命を落とします。
この日付は、夏油が百鬼夜行で死亡した日でもあり、五条が「命日が2つあるのはややこしい」という理由で決戦の日を指定したのです。羂索は最期に天元と人類の同化の発動権を宿儺に託し、虎杖たちは宿儺を倒さなければならない状況に追い込まれました。
夏油傑の最期の言葉とその意味
夏油が五条に殺される際、五条が夏油に最後にかけた言葉は意図的に隠されていましたが、その言葉に夏油は思わず笑みを浮かべ、「最期くらい呪いの言葉を吐けよ」と言い残しました。この場面について様々な考察がされており、五条が「僕の親友だよ、たった1人のね」と告げたのではないかという説が有力です。
羂索の再登場の可能性
羂索は物語において重要な役割を果たしましたが、筆者は再登場の可能性は低いと考えています。羂索が再び登場すれば作中のパワーバランスが崩れる可能性があり、特に現在の状況では高専側の敗北が確定してしまうからです。
