人気作品『来世は他人がいい』に登場する霧島というキャラクターについて、その背景と吉乃への強い執着の理由を詳しくご紹介します。
霧島は一見すると普通の高校生のようですが、実際はもっと複雑な存在です。
この記事では、ネタバレを含みつつ、霧島の過去と彼が吉乃に対して持つ特別な感情の動機を深掘りしていきます。
霧島の基本プロフィール
霧島深山は、『来世は他人がいい』の重要人物であり、主人公吉乃の婚約者です。
彼は関東最大の暴力団、深山一家の総長の孫として知られています。
誕生日・身長など基本情報
霧島の身長はおおよそ180cmと推定され、彼の誕生日は11月13日です。高身長で爽やかな外見の持ち主でありながら、その真意を窺い知ることは難しいです。
彼は高校3年生としての日常を送りつつ、家庭的なスキルも持ち合わせており、料理やお菓子作りが得意です。しかし、その一方で吉乃に危害を加える者には容赦なく手を下すことも。このような多面性が、周囲からは謎多き人物として認識される一因となっています。
ヤクザではないがヤクザ関係者
霧島は、自身はヤクザではないとしつつも、虎の刺青を背負い、暴力団関連の仕事を手伝っています。
彼は深山一家の総長の孫として、家族のビジネスを支える役割を担っており、盃を交わしてはいないものの、その活動はヤクザそのものです。
高校生としての生活と、ヤクザの孫としての二重生活を送る霧島は、同級生からは一定の距離を保たれがちです。しかし、吉乃との婚約は両家の祖父たちが長年の友人であることから始まり、彼女との未来を築くべく東京での生活にも影響を及ぼしています。
霧島の複雑な過去
霧島は小学5年生の時に大規模な暴力事件を起こし、20人以上を骨折させるという衝撃的な事態に至りました。彼の幼少期は比較的裕福で、友達が少ない中、空手を学びながらも孤独感を抱えていました。彼に向けられるイジメが激しくなるにつれ、霧島は反撃を決意し、最終的には暴力に訴えることで自らを守りました。
この事件は霧島が深山萼に引き取られるきっかけとなり、彼の人生が大きく変わる瞬間でした。彼の行動は自己防衛から始まりましたが、次第に他者との関係性を試すための計画に発展し、結果的に深刻な暴力事件へと発展してしまいます。
霧島の祖父との出会いとその影響
霧島はこの暴力事件後、深山萼に引き取られます。彼の両親は事件を収束させるために深山一家の力を借り、霧島自身もこの環境変化を望んでいました。新しい環境での生活が始まる中、霧島は同年代で自分と対等に渡り合える仲間を求めていましたが、なかなか見つかりませんでした。
しかし、深山萼と蓮二の間には深い信頼関係が存在し、その関係を通じて霧島は吉乃の存在を知り、彼女に強く惹かれるようになります。彼の吉乃への関心は、過去の孤独と闘争から生まれたものであり、彼女との関係を通じて自身の過去を乗り越えようとする意志が感じられます。
吉乃との婚約は偶然にも彼の過去と未来をつなぐ重要な出来事となり、霧島の人生において新たな章が始まることになります。彼の行動は表面的には理解しにくいかもしれませんが、その根底には深い絆と純粋な願望が存在しています。
吉乃への執着は霧島の隠された任務のため？
霧島は『来世は他人がいい』の中で重要な役割を果たしています。
吉乃を守る任務
彼は吉乃の祖父、染井蓮二の依頼により、吉乃を一年間守る任務を負っています。表向きは吉乃との婚約者として振舞っていますが、その背後には彼女を守るという重大な責任が隠されています。霧島の祖父が吉乃の祖父に借りを返す形でこの計画に同意し、霧島はその計画の中心人物となりました。
霧島は吉乃に対して厳しい条件を提示されており、「吉乃が命に値しないと感じたらいつでも大阪に送り返しても良い」と言われていますが、その一方で「吉乃が死ぬ時は自分も死ぬ」という極めて厳しい覚悟を求められています。
吉乃への本気のアプローチ
当初、霧島は吉乃に対して冷たく接していましたが、次第に彼女への真剣な感情を抱くようになります。
霧島は本来、わがままな女性に振り回されたいという願望があり、吉乃の外見に魅かれていましたが、彼女の控えめな性格に最初は興味を失いかけます。
しかし、吉乃が霧島の挑発に対して強烈な反撃を見せたことで、彼女に対する興味が再燃します。
吉乃の復讐心に魅了
霧島が吉乃に「体を売って金を稼げ」と冗談めかして言ったことから、吉乃は彼に対する復讐を誓います。彼女は霧島の挑発に対して「腎臓を売って400万円を稼いだ」と言って札束を投げつける行動に出ます。この出来事は霧島にとって完全に予想外であり、彼女の強気な態度と決断力に魅了されます。
この事件をきっかけに、霧島の吉乃への執着はさらに強まり、彼女を「極道の女」として完全に受け入れ、二人の関係は新たな局面を迎えます。
霧島とミヤマキリシマの花の意外な共通点
霧島の名前と同じ「ミヤマキリシマ」という花には、「情熱」「自制」「節制」という花言葉があります。
霧島と同じ名前の植物の花言葉
この花言葉は霧島の行動と意外にも重なります。霧島は吉乃への強い情熱を持ち、彼女のためなら遠方へも秘密で会いに行くほどです。また、彼の日常は節制と自制に満ちており、普段は自分の欲求を抑えることが多いです。
霧島の情熱と自制のバランス
霧島は吉乃への異常な愛情をGPSを使って追跡するなど、その情熱が強すぎる面もありますが、普段は「我慢するのが得意」や「お預けを楽しむ」という発言から自制心の強さもうかがえます。彼は霧島の名を持つミヤマキリシマの花のように、必要最小限の水分で生きるツツジと同様に、欲望をコントロールする生活を送っています。
また、霧島は吉乃を守るためには自己の安全も顧みず行動することがあり、一度は重傷を負ってしまったことがあります。このとき彼の自制心が失われ、普段抑えている感情が表面化しました。その後、自分の行動を恥じて顔を赤くする霧島の姿は、彼の人間らしい一面を見せています。
