グリムジョーは一護との対戦の結末でノイトラに意表をつかれ、物語から姿を消していましたが、千年血戦篇で見事に復帰を遂げました。
今後は千年血戦篇の初回から最終話にかけて、
・グリムジョーが如何にして再び登場し、仲間としてどう活躍するか
・グリムジョーと浦原との間の契約の詳細
・グリムジョーの物語の終焉
・グリムジョーの行方
を詳しく解説します。
千年血戦篇でのグリムジョーの壮絶な活躍
【グリムジョーの千年血戦篇における活躍の詳細】
巻数 | 時系列 | 備考 |
---|---|---|
原作57巻 | 虚圏で星十字騎士団キルゲに急襲を仕掛け、殺害 | 浦原との契約により |
原作69巻 | 尸魂界で再び登場し、一護と共に霊王宮へと突入 | 一護との再戦を求める |
原作70巻 | 霊王宮にて親衛隊ナックルヴァールと対峙、戦闘に | ナックルヴァールに敗れる |
原作73巻 | 浦原による治療を受けた後、帰刃しナックルヴァールを背後から奇襲し、殺害 | ナックルヴァールに勝利 |
ナックルヴァールの「極上毒入りボール」で倒れるが、ネリエルによって救出される | 以降、登場なし |
破面篇の中盤で一度退場したグリムジョーが、千年血戦篇において再登場し、一護たちの強力な味方として戦場に立つことになりました。
以下、グリムジョーの千年血戦篇での活躍について詳しく見ていきましょう。
グリムジョーの衝撃の再登場
・原作57巻500話
千年血戦篇の冒頭、虚圏では見えざる帝国による侵略が進行中で、ハリベルが捕虜にされた後、滅却師たちは狩猟部隊を通じて破面たちを人材として選定していました。
その頃、ネリエルが一護たちの助けを求めて現世へ来ており、一護は織姫、チャド、そして浦原と共に虚圏へ戻り、星十字騎士団キルゲとの戦闘に突入します。
一護たちはハリベルの部下である3獣神とも協力し、キルゲを戦闘不能にすることに成功します。
一護が尸魂界へ向かった直後、キルゲが意外にも再起し、黒腔内で一護を「監獄」の能力で拘束し、浦原たちも不意を突かれて重傷を負い、敗北が濃厚になった瞬間、空から突如現れたグリムジョーがキルゲを真っ二つにして現れます。
正体の明かされるのは58巻
初登場時は正体不明の第三者として描かれ、顔も描写されておらず、グリムジョーであることが判明したのは原作58巻518話、「黒崎てめえそこに居やがるんだな!?」という独特の口調でのみ登場したことから、読者によって予想されました。
グリムジョー対ナックルヴァールの激戦
・原作70巻635話
グリムジョーは一護たちとの合流後、ユーハバッハに支配された霊王宮(真世界城)へと進入し、途中で親衛隊のアスキン・ナックルヴァールと遭遇します。
血気にはやるグリムジョーは、直ちに攻撃を仕掛けますが、ナックルヴァールの逃走を追ううちに、一護たちとはぐれ、ナックルヴァールの放った「毒入りボール」によって、知らず知らずのうちに毒を浴び、戦闘不能に陥ります。
・原作73巻665話
グリムジョーが一時退場してから約3巻の間に、ナックルヴァールは一護、夜一、浦原との戦いを有利に進め、「猛毒領域」を展開し、浦原を追い詰めます。
しかし、浦原は事前にグリムジョーを治療しており、その卍解の力で「猛毒領域」に入口を作り、グリムジョーの突入を許しました。
ナックルヴァールは一度受けた攻撃から霊圧を吸収し免疫を獲得する能力を持っていますが、グリムジョーは帰刃を使い、霊圧を破面から虚へ変化させ、ナックルヴァールの不意を突いて背後から心臓をえぐり取りました。
ナックルヴァールは心臓を失ってもなお、生命力の高さを見せつけながらも、グリムジョーの追撃を受け、最終的には息絶えました。
グリムジョーの苦闘と最終局面
・原作73巻666話
ナックルヴァールを倒した後も、その「極上毒入りボール」の影響は消えずに増幅し続け、グリムジョーと浦原はその場に倒れ込む結果となりました。
事実上の痛み分けの状態ですが、ネリエルが外で待機していたことから、彼女が浦原が作成した侵入口を使って救助に来るシーンが描かれています。
ナックルヴァールとの戦いが終わった後、原作が終了するまでグリムジョーの安否について具体的な描写はなされませんでしたが、ネリエルの救助活動が示されたことから、彼の生存がほぼ確実であると読者には予想されています。
グリムジョーと浦原の秘密の契約
・原作69巻626話
キルゲを急襲し、その後すぐに浦原に剣を突き付けるシーンで場面が切り替わっていましたが、その背後には省略された重要なやり取りがありました。
この部分は原作58巻でほのめかされており、浦原がグリムジョーと何らかの取引をしていたことが示されています。
その詳細が明かされるのは原作69巻においてで、契約を結んだグリムジョーは黒腔を経て尸魂界に現れます。
契約の具体的な内容は直接的には語られていませんが、一護との再会後に「虚圏がなくなったらどこでてめえを殺すんだよ」と述べていることから、グリムジョーが一護との再戦を望み、そのために三界の統合を目論むユーハバッハを倒すことを目的に取引を行った可能性があります。
ユーハバッハ自体には興味がないものの、三界の消滅は一護との再戦を望むグリムジョーにとって不利益であるため、一護が全力を発揮できる環境である虚圏の存続は彼にとって最優先の事案です。
過去に破面篇での戦いを経て、グリムジョーが完全な状態での再戦を求めていることを鑑みれば、浦原の提案を受け入れるのは彼の性格を考慮すると自然な選択と言えるでしょう。
グリムジョーの新しい衣装
・原作69巻625話
虚圏に仕立て屋の存在は不明ですが、千年血戦篇で再登場する際、グリムジョーは胸元のファスナーを開けた黒い鉛管服にジャケットを羽織るという現代的なスタイルで現れました。
藍染の失脚により、従来の統一された白装束を着用する必要がなくなったため、グリムジョーが新しい衣装をどこで手に入れたのかは興味深いポイントです。
このスタイリッシュな変更は、彼のキャラクターの新たな側面を象徴しているかもしれません。
グリムジョーの未来と新たな展開
ナックルヴァールを倒した後、グリムジョーと浦原は「毒入りプール」で霊子中毒により倒れることとなりましたが、ネリエルの介入により無事に脱出したことが示唆されています。
実は、小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」において、大戦直後のグリムジョーの動向が描かれており、真世界城が元の霊王宮へと戻る場面でグリムジョーも登場しています。
真世界城で捕虜となっていたハリベルを救出した後、グリムジョーはネリエル、ハリベルと共に霊王宮で兵主部一兵衛や京楽春水と遭遇し、霊王の正体についての議論が交わされました。
その際、グリムジョーは再び戦闘態勢に入る様子を見せます。
しかしながら、兵主部は霊圧の度重なる消失が三界のバランスを崩すことにつながると説明し、また、虚圏に統率者が必要であること、グリムジョーたちのような強大な霊子をこの場で失うわけにはいかないと述べ、彼らが虚圏で平穏に過ごすよう促しました。
これにより、死神と破面の間に非干渉の協定が結ばれることとなり、グリムジョーはネリエルとハリベルを伴い、無事虚圏へ帰還しています。
グリムジョー、小説での新たな冒険
霊王護神大戦後、新たな脅威「綱彌代時灘」が三界を脅かす中、グリムジョーは虚圏に帰還しましたが、そこで「産絹彦禰」と名乗る一護に似た霊圧を持つ子供と遭遇し、再び戦いの渦に巻き込まれます。
彦禰の霊圧を追って尸魂界に侵入したグリムジョーは、星十字騎士団の残党(バンビーズ)、完現術者集団(銀城)、そしてマユリが管轄する涅骸部隊(ルピなど)と激しい戦いを繰り広げます。
最終的には京楽がこれらの集団を統率し、共に叫谷に向かい時灘一派を討伐することになります。
叫谷での帰刃時、剣八のセンサーに引っ掛かり、彼に獲物としての興味を持たれるものの、剣八が彦禰との戦いを選び、夢の対決は実現しませんでした。
この小説では、グリムジョーをはじめ、ハリベルやネリエル、破面篇で登場したロリ、メノリ、3獣神、葬討部隊のルドボーン、涅骸部隊(ルピ、ドルドーニ、チルッチ、クールホーン)など、多くの破面たちが総出演しており、破面ファンには特におすすめの内容となっています。
ナックルヴァール戦で得た毒の免疫が、後の戦いで役立つという設定も、物語の深みを増しています。
一護との再戦、まだ果たされず
霊王護神大戦の直後、グリムジョーは一護との再戦を望んでいましたが、ネリエルによって一護が満身創痍であることを理由に再戦が満足できるものにならないと説得され、結局はその希望を一時棚上げしました。
本作では一護が家族と共に旅行中であり、登場することはなかったため、グリムジョーとの再戦の機会も描かれませんでした。
そして、原作の最終回から10年後までの間に設定されたスピンオフ作品にもグリムジョーの姿は見られず、一護との再戦が実現したのかは依然として不明です。
もし千年血戦篇でグリムジョーが浦原と結んだ契約が「一護との再戦」であった場合、彼がいずれ再戦のために何らかのアクションを起こす可能性は残されています。
その再戦がスピンオフで描かれていないだけで、将来的には何らかの形で果たされるかもしれません。
グリムジョーの再登場と千年血戦篇での活躍の総括
・グリムジョーは虚圏で星十字騎士団キルゲを急襲し、殺害後、浦原喜助と契約を結びます。
・契約後、グリムジョーは一護の味方として再登場し、共に戦いを展開します。
・ナックルヴァールに初戦で敗れたものの、浦原による治療を受け、帰刃を果たしてリベンジに成功します。
・グリムジョーと浦原の契約内容はおそらく「一護との再戦」であり、霊王護神大戦後にそれが実現したかは未だ明かされていません。
グリムジョーの再登場は原作57巻でキルゲを急襲した際に始まりますが、正体を明かさず、声だけで登場することにより、読者にその推測を委ねる演出が施されていました。
その口調や一護の呼び方から、多くの読者が彼の正体を推測することができました。
公式に再登場が確認されたのは「やっぱりな」という反応が多かったでしょう。
千年血戦篇でのグリムジョーの活躍は、特に注目すべきもので、初めて登場した星十字騎士団キルゲと、チート級の強敵ナックルヴァールを撃破することで、霊王護神大戦の終結に大きく貢献しました。
この功績には、グリムジョーを味方につけるための浦原の交渉力も影響していますが、最終的に契約がどのように果たされたのかは不明のままです。
小説版でも一護との再戦に関する記述がないため、もしかすると彼がただ働きさせられた可能性もあり、その点では少し哀れに思えるかもしれません。