「エンジェルハート」と「シティーハンター」との関係性や、実写ドラマ版「エンジェルハート」の概要について説明します。
「エンジェルハート」は、「シティーハンター」とはパラレルワールドに位置する作品です。
つまり、これらは同じキャラクターを共有しているものの、物語や設定には必ずしも一致点がないとされています。実写ドラマ版「エンジェルハート」では、冴羽リョウ役を上川隆也さんが演じています。
このドラマは、原作のキャラクター設定や物語に独自の解釈を加えた形で制作されており、両作品間の関係性やキャラクターの扱いには興味深い違いが見られます。
シティーハンターとエンジェルハートの違いとは?
エンジェルハートはシティーハンターのパラレルワールド
「エンジェルハート」は「シティーハンター」の続編ではなく、パラレルワールドを描いた独立したリメイク作品です。
作者の北条司は、両作品が無関係であることを明言しており、同じ名前のキャラクターが登場しても両作品の間に直接的な繋がりはありません。この点は単行本の表紙裏やインタビューでも強調されています。
エンジェルハートが誕生した背景
「エンジェルハート」の執筆に至った背景には、「シティーハンター」が突然終了したことが関係しています。
北条司はその後、別の作品「F.COMPO」を手掛け、そして「エンジェルハート」に取り組み始めました。
異なる時代背景の反映
「シティーハンター」は1980年代を舞台としていますが、「エンジェルハート」は2000年代に設定されており、社会の変化が作品の中に反映されています。
この違いも、両作品の雰囲気やテーマに影響を与えています。
シティーハンターとエンジェルハートの違い・登場人物
『エンジェルハート』と『シティーハンター』は、多くのキャラクターを共有しつつも、キャラクター設定にいくつかの違いがあります。
これらの設定の違いは、パラレルワールドとしての性質上から来るもので、それぞれの物語に独自の魅力を与えています。
冴羽リョウ
時代の進展に合わせて少し老けた姿で描かれていますが、基本的な設定に大きな違いはないようです。
槇村香
『シティーハンター』では狙撃の技術があるため、わざと急所を外す標準加工がされた銃を持たされている設定ですが、『エンジェルハート』では射撃が得意でないという設定に変更されています。
ファルコン(海坊主)
『シティーハンター』では日本人という設定ですが、『エンジェルハート』では黒人男性として登場。過去の関係も異なります。
野上冴子
『シティーハンター』では刑事という肩書ですが、『エンジェルハート』では新宿西警察署長に。
美樹(ミキ)
『シティーハンター』では大人の女性ですが、『エンジェルハート』では子供としての設定。過去の経歴も異なります。
槇村秀幸
どちらの作品でも冴羽リョウの元相棒で故人という点は共通していますが、関係性の詳細に違いが見られます。
まとめ
エンジェルハートのパラレルワールド設定について、エンジェルハートの冒頭での槇村香の死という設定は、シティーハンターのファンから多くの苦情を受けました。
これを受けて、エンジェルハートはシティーハンターの正式な続編ではなく、リメイクとパラレルワールドという設定に変更されました。
当初は「コミックバンチ」誌上で続編とされていましたが、連載開始時の設定変更はわずかで、後にシティーハンターとの違いを明確にするための設定が追加されました(例:香の医療知識、海坊主の国籍変更、美樹の全く別の人物としての登場)。
今もなお、エンジェルハートの香の死に納得できないファンがいるようです。