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「お前も鬼にならないか?」返しと猗窩座の誘い方が下手でも愛を感じる深い意味【鬼滅の刃】

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『鬼滅の刃』無限列車編における猗窩座の「お前も鬼にならないか?」のシーン。 作品内で鬼たちが人間を勧誘する際に用いられる中でも、もっとも印象的な台詞の一つです。

ただし、この誘い文句は非常に直接的で、肯定的な返答が得られるとは考えにくいものでした。 しかし、対決が激化するにつれて、猗窩座の勧誘はより真剣さを増していきます。

そこで、煉獄杏寿郎への猗窩座の真剣さについて考察します。

 

猗窩座「お前も鬼にならないか?」は原作何巻?

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猗窩座が登場して「お前も鬼にならないか」というのは鬼滅の刃コミック第8巻でのことになります。

 

初回の勧誘「お前も鬼にならないか?」の意味

猗窩座が煉獄杏寿郎に初めて鬼への転身を持ちかけた際、彼の本気度はそこまでではなかったと考えられます。

「もし鬼になってくれたらラッキー」という感覚で臨んでいた可能性があります。

 

過去に柱たちをスカウトするも失敗しているため、鬼殺隊の柱が簡単に同意するとは思っていなかったのです。

この時点での彼の関心は、「強い『柱』を鬼に変えること」にあり、煉獄に対して個人に対する興味はそれほどではなかったようです。

 

「鬼にならないなら殺す」という脅迫は本気ではない

原作を読むとき、この台詞は文字通りに受け取られがちですが、アニメ版での猗窩座の表情や声色から「本気で殺すつもりはない」と感じることができます。

「煉獄に鬼としての魅力を理解させたい」という猗窩座の意図が表現されていたように感じます。

「死んでくれ杏寿郎、若く強いまま」とのセリフの真意

猗窩座がこのセリフを言った際、彼の本音は「死んでくれ杏寿郎」という部分ではなく、その前半部にあると考えられます。

「若く強いままでいて欲しい」というのが猗窩座の真の願いで、これは猗窩座が「才能ある者が衰えるのを見るのは耐えられない」という思いから来ているのです。

 

 

2回目の勧誘「鬼になれ、杏寿郎」はアニメオリジナル

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この台詞が登場するシーンはアニメーション独自の追加部分で、原作には存在しない展開です。

原作の「炎の呼吸・伍ノ型『炎虎』」の直前と異なり、アニメではその到達点に至るまでにさらに多くの詳細が描かれています。

猗窩座は戦いを通じて煉獄杏寿郎にますます魅力を感じ、そのための勧誘の本気度もどんどん上がっています。

このプロセスは、猗窩座が煉獄に対してどれだけ感情的に投資しているかを示しており、彼の誘いが単なる上からの命令ではなく、真の感銘と尊敬に基づいていることを強調しています。

 

猗窩座の切実な訴え「死ぬな、杏寿郎」の本気度

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原作『鬼滅の刃』では猗窩座の台詞は単に「杏寿郎、死ぬな」と表現されていますが、アニメーション版ではこれが「もっと戦おう。死ぬな、杏寿郎」と拡張されています。

 

この変更には、猗窩座が杏寿郎を本当に殺したくないという強い願望が込められており、「俺にお前を殺させないでくれ」という彼の内心が透けて見えるようです。

 

しかしながら、一般的な考えである「ならば殺さなければいい」という解決策は、猗窩座には適用できません。彼は鬼舞辻無惨に極めて忠実な存在であり、鬼としての役割から逸脱することは、無惨による粛清のリスクを伴います。

そのため、この台詞は猗窩座の煉獄杏寿郎への深い感情と、彼自身の立場の間での葛藤を映し出しています。

 

 

猗窩座の最高の賛辞「俺と永遠に戦い続けよう」

煉獄杏寿郎は、片目を潰され、肋骨が砕かれるなどの重傷を負いながらも、「俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない!」という信念のもと、仲間を守り続けました。

この彼の姿勢は、ただの任務以上のものであり、彼の命を賭けた戦いが際立っています。

 

その一方で猗窩座は、煉獄の力強さと決意を前にして、「やはりお前は鬼になれ」という提案を繰り返しています。この誘いは表面的には場違いに思えるかもしれませんが、猗窩座の中には煉獄に対する深い敬意と愛情が溢れています。

 

煉獄が見せる高い剣技と強靭な精神力に心から感動し、子供のような純粋な喜びを感じているのです。

この「俺と永遠に戦い続けよう」という言葉は、猗窩座が煉獄に対して抱いている絶対的な評価と、彼との戦いを望む純粋な心情を示しており、彼の本気度はMAXに達しています。

 

 

猗窩座の極限の提案「鬼になれ!鬼になると言え!」本気度MAX

コミック第8巻 猗窩座は何度誘っても煉獄杏寿郎から肯定の返事を引き出せず、ついには彼のみぞおちを拳で突き刺しました。

この行動は、煉獄を殺す意図ではなく、「鬼になる」と言わせるための極端な手段として選ばれたものです。

猗窩座にとって、これ以上の方法は思いつかないほど、彼の本気度は極限に達していました。

煉獄の不屈の精神

しかし、この試みも煉獄には通じませんでした。彼は最後の瞬間まで戦うことを選び、死を覚悟してでも「鬼になる」という選択肢を拒否し続けたのです。

煉獄にとって、「鬼になる」という選択肢自体が存在しなかったため、「選んだ」と表現するのは不適切かもしれません。彼は自身の信念と戦士としての責務に忠実であり、最後までその道を歩むことを決してあきらめませんでした。

 

上弦の鬼による他の『柱』への誘い:鬼たちの本気度は?

他の柱への誘いとその拒否 上弦の鬼たちは煉獄杏寿郎だけでなく、他の『柱』たちをもスカウトしようと試みました。

彼らが他の柱たちに対してどれだけ本気であったのか、そしてその時柱たちはどのようにしてこれを断っていたのでしょうか?

 

各上弦の鬼が示した誘いの熱意は、対象となる柱の能力や彼らへの評価によって異なっていたことが予想されます。一部の柱に対しては非常に高い本気度で接近し、彼らの力を手に入れることに重点を置いていた可能性が高いです。しかしながら、柱たちの中には鬼としての存在を根本的に拒否する者もおり、彼らの断り方にはそれぞれ特有の決断が見られたでしょう。

彼らの応答は、それぞれの個性や信念が色濃く反映されているはずです。 このように、鬼たちのスカウト活動は多岐にわたるものの、柱たちの固い決意によってほとんどが成功には至っていません。その過程でのエピソードは、鬼と柱の間の力の均衡と深い信念の衝突を浮き彫りにしています。

 

【上弦の参・猗窩座】水柱・冨岡義勇へのスカウトの本気度:レベル4

コミック第18巻 猗窩座が水柱・冨岡義勇に対して行ったスカウトの本気度は高めと推測されます。

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猗窩座にとってはかなり本気の勧誘であったにも関わらず、成功する見込みは低いと見られていました。

その理由は、彼の直接的で大胆な誘い方にあります。 対する冨岡義勇は、猗窩座のこの誘いに何の反応も示さず、完全に無視するという方法を選びました。義勇のこの対応は、彼の性格や鬼に対する一貫した態度を反映しており、猗窩座の誘いがいかに彼にとって無関心なものであったかを示しています。

 

【上弦の壱・黒死牟】霞柱・時透無一郎へのスカウトの本気度:レベル5

コミック第19巻 上弦の壱・黒死牟は、霞柱・時透無一郎への勧誘に際し、非常に高い本気度を示しました。

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黒死牟は無一郎の剣技と精神力を事前に評価しており、彼が自身の末裔であることも認識していたため、誘いには特別な意味が込められていました。その本気度はとても高いと見積もられます。

この勧誘は、ただの提案というよりは、彼の未来をすでに決定付けるかのような断定的なものでした。しかし、この確信に満ちたスカウトに対して、時透無一郎の反応は全くの無視であり、「完全スルー」を決め込んでいました。これは無一郎の強固な意志と、彼自身の運命を自分で決めるという決意を示しています。

 

 

【上弦の陸・妓夫太郎】竈門炭治郎へのスカウト本気度:レベル3

コミック第11巻 上弦の陸である妓夫太郎が竈門炭治郎に向けた勧誘の本気度は、実際にはそれほど高くなく、本気度はそこそこと見積もられます。

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妓夫太郎自身も「妹を守る兄」という立場から、炭治郎の状況にある種の共感を示しつつも、彼を軽蔑している節が見受けられます。彼の「鬼になったら助けてやる」という言葉は、その場の思いつきや、炭治郎をあざ笑う意図から発せられた可能性が高いです。

しかしながら、妓夫太郎自身が「妹を持つ兄」としての経験を持つため、この台詞には無意識のうちに彼の個人的な感情が反映されているとも考えられます。それにも関わらず、炭治郎はこの誘いを一切考慮せず、「完全スルー」という方法を選んでいます。この反応は、彼の鬼に対する強い拒絶感と、自身の使命への確固たる決意を示しています。

 

唯一はっきり断った煉獄杏寿郎

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コミック第8巻 上弦の鬼たちからの誘いに対し、冨岡義勇、時透無一郎、竈門炭治郎のような柱や主要キャラクターたちは、すべてを「完全スルー」という形で無視しました。これは、彼らにとって鬼になることは完全に選択肢外であり、「答えるまでもない」という姿勢を示すものです。

しかしながら、煉獄杏寿郎だけが、その場で明確に鬼の誘いを断りました。この行動は、煉獄がいかに律儀で礼儀正しいかを示しており、彼は敵である鬼に対しても誠実に対応するという姿勢を持っていたのです。この一連の出来事から、煉獄の人間性と彼の信念の強さがよく表れています。

 

 

まとめ

猗窩座の「お前も鬼にならないか?」という問いかけは、技術的には不器用な誘い方かもしれませんが、彼の本気度が増すにつれて、その説得力も強まっていきました。

猗窩座が煉獄杏寿郎を鬼にしようとするその姿勢には、ある種の『愛』を感じるものがあります。確かに、猗窩座の叫びからは情熱的な「愛」が感じられるものの、その想いが煉獄に届くことはありませんでした。

煉獄へのスカウトは、始めから難しい戦いであり「負け戦」だったと言えます。

 

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