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【鬼滅の刃】時透無一郎の最期:誇り高き天才剣士が最後に見た景色

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9人いる柱の中でも最年少である時透無一郎。彼は並外れたポテンシャルを持ち、刀を握ってわずか2か月で柱にまで上り詰めた天才剣士です。

他の柱たちからもその実力は高く評価されており、柱の中で唯一上弦の鬼を1人で倒した経験を持っています。さらに、痣の発現や赫刀の発現にも成功しています。

しかし、そんな天才剣士である無一郎も無限城での黒死牟との戦いで命を落としてしまいました。今回の記事では、無一郎の最期について詳しく解説していこうと思います。

 

時透無一郎とは

©吾峠呼世晴/集英社 アニプレックス・ufotable

霞の呼吸を使う柱の1人であり、14歳という若さで柱を務めている時透無一郎。もともと存在する呼吸法である霞の呼吸には陸ノ型までありましたが、無一郎は自ら漆ノ型・朧を編み出しました。

大きめの隊服を着ているのは、自身の体の動きを相手に感知されないようにするためです。実力は確かですが、自分の行動を邪魔するものには容赦がなく、言葉がきついという一面もあります。そのことから炭治郎からは「正論だけど配慮が欠けている」と言われていました。しかし、炭治郎との出会いをきっかけに年相応の少年のような表情を見せるようになっていきます。

始まりの呼吸の剣士の子孫

天才剣士と言われる無一郎が鬼殺隊に入ったきっかけは異例と言えます。なんと無一郎は、鬼殺隊の当主である産屋敷耀哉の妻、産屋敷あまねから直接スカウトを受けたのです。その理由は、無一郎の祖先が全集中の呼吸を生み出した剣士だったためです。他の隊士たちでこのような待遇の人は描かれていないので、無一郎が特別な存在であったことが分かります。

無一郎が血のにじむような努力をしたのはもちろんですが、剣士としてのポテンシャルも十分にあったようです。

無一郎の過去

無一郎は過去の辛い出来事がきっかけで、記憶喪失になってしまいました。鬼殺隊に入る前、無一郎は木こりとして両親と双子の兄、有一郎と暮らしていました。しかし両親が他界し、無一郎は有一郎と2人で生活するようになります。優しい性格の無一郎に対して有一郎はきつい性格をしており、衝突することも多くありました。

あまねが2人を鬼殺隊に勧誘に来た時、無一郎は鬼殺隊に入ろうと有一郎に言いますが、有一郎は無一郎の考えを強く否定します。このことがきっかけで無一郎と有一郎は次第に口を利かなくなり、すれ違っていきます。

ある日の熱帯夜、2人が暮らしていた家に侵入した鬼が有一郎に重傷を負わせ、吐き捨てるように言いました。

どうせお前らみたいな貧乏な木こりは何の役にも立たねぇだろ いてもいなくても変わらないようなつまらねぇ命なんだからよ

 

この言葉に無一郎は生まれて初めての激しい怒りを覚え、信じがたい力を発揮し、夜明けまで鬼と戦い続け返り討ちにします。

力を使い果たした無一郎は、最後の力を振り絞って有一郎の元へと向かいますが、有一郎は事切れる寸前で、何かを呟いていました。

どうか…弟だけは…助けてください… 弟は…俺と…違う…心の優しい……子です… 人の…役に…立ちたいと…いうのを…俺が…邪魔した…

 

有一郎は最後に、弟の無一郎の無事を祈っていたのです。本当は有一郎が自分のことを大切に思っていたという事を知り、無一郎は涙を流して有一郎が亡くなっていくのを傍で見ていました。その後、あまねが再び2人の元を訪れ、瀕死状態である無一郎を発見します。

無一郎は生死をさ迷ったものの、あまねたちの必死の看病もあり、何とか一命を取り留めました。この出来事が無一郎に強いショックを与え、記憶喪失となってしまったのです。

無一郎は兄を失ったショックに心が耐えられなくなり、自己防衛のために記憶喪失になったのではないかと言われています。記憶を失ってからの無一郎の性格が有一郎に似ていたのは、頭の片隅で有一郎のことを覚えていたからのようです。

炭治郎との出会いで記憶を取り戻す

登場時の無一郎は、「正しいことを言っているけど冷たい人」というキャラクターでした。それは過去の出来事が影響していましたが、刀鍛冶での炭治郎との出会いをきっかけで記憶を取り戻します。

記憶を失っていたころの無一郎は瞳が霞がかかった状態でしたが、記憶を取り戻してからはハイライトが入った瞳になっています。記憶を取り戻した無一郎は表情豊かになり、回想では年相応に笑い、炭治郎たちと一緒に楽しそうに談笑している様子も描かれていました。

しかし誰にでも優しくなったわけではなく、柱稽古の際にはなかなか上達しない隊士たちに対しては以前のように毒舌だったようです。ただ、頑張る剣士には笑顔で接していたようで、不真面目な隊士にだけ厳しく接していたという事が小説版で判明しました。

時透無一郎の最期

時透無一郎は無限城での戦いで黒死牟に挑み、勝利を収めるものの命を落としました。ここでは、無一郎の最期と無限城での活躍について詳しく解説します。

黒死牟との対峙、そして重傷

無一郎は無限城に入った際、岩柱の悲鳴嶼行冥と行動していましたが、鳴女によって分断され、黒死牟と遭遇します。

圧倒的な威圧感を放つ黒死牟に対し、一度は冷静さを取り戻し、痣を発現させて斬りかかるも、左手首を切り落とされてしまいます。窮地に陥った無一郎ですが、玄弥、実弥、悲鳴嶼が駆け付け、何とか危機を脱します。

しかし、失血死が確実な無一郎は、死を覚悟しながら再び戦場に戻る決意を固めます。

胴体を真っ二つにされるも最後まで戦う

無一郎は捨て身の特攻で黒死牟の体に日輪刀を突き刺し、玄弥の血鬼術により黒死牟の動きを封じます。しかし、黒死牟の全方向への斬撃により、無一郎は胴体を真っ二つにされてしまいます。それでも無一郎は戦いを諦めず、最後の力を振り絞って赫刀を発現させ、黒死牟に致命傷を与えます。最終的に悲鳴嶼と実弥の猛攻により勝利を収めるものの、無一郎はこの戦いで命を落としました。

有一郎との再会

死亡した無一郎は、死後の世界で兄の有一郎と再会します。有一郎は涙ながらに無一郎に戻るように叫び、無一郎の死を無駄死にだと怒りながら訴えます。しかし無一郎は涙を流し、自分の想いを伝えます。

僕が何の為に生まれたかなんて そんなの自分でちゃんとわかってるよ 僕は 幸せになる為に生まれてきたんだ

無一郎のまっすぐな想いを受け止めた有一郎は、無駄死にと言ったことを謝罪し、「無一郎に死なないで欲しかった」という本音を伝えます。

死後の世界で、すれ違っていた兄弟はついに理解し合うことができたのです。

生きた時間の短さと幸せ

無一郎の14歳という早すぎる死に、多くの読者がショックを受けました。しかし、最終巻の書き下ろしでは、無一郎自身が幸せだったと明言しています。

幸せは長さではない 見て欲しい 私のこの幸せの深さを

自分の選択に後悔せず、逃げ出さずに戦い続けた無一郎の生涯は短かったものの、家族や仲間と過ごした時間は彼にとって確かに幸せなものでした。

時透無一郎の死亡は何巻?

無一郎の死亡は21巻の179話、「兄を想い弟を想い」に描かれています。

この話では、無一郎だけでなく玄弥の死亡も描かれています。時透兄弟と不死川兄弟は、兄弟同士のすれ違いという共通点がありましたが、最期にお互いの想いを伝え、理解し合うことができました。

最終回には双子の赤子として登場

鬼滅の刃の最終回では、鬼殺隊の子孫が鬼のいない現代で平和に過ごしている様子が描かれています。無一郎は黒死牟との戦いで死亡したため、子孫は登場しませんが、双子の赤ちゃんとして転生した姿が描かれています。

無一郎と有一郎は再び双子の兄弟として転生し、赤ちゃんが使用しているブランケットには、かつて着ていた服の模様が描かれています。

まとめ

作者が伝えたいことは、命の短さや戦いの悲劇を超えて、無一郎の生き方に対する尊敬と感謝の気持ちです。

無一郎は14歳という若さで、鬼との戦いに身を投じました。彼の生涯は短く、戦いの中で悲劇的な結末を迎えましたが、その勇気と決意は尊いものでした。 無一郎は、両親を失い、兄とのすれ違いを経て、記憶を失いながらも鬼殺隊に入隊しました。彼の冷静で鋭い剣技と、柱としての責任感は、彼がただの天才剣士であるだけでなく、深い悲しみと苦しみを乗り越えてきた証です。

炭治郎との出会いを通じて記憶を取り戻し、仲間たちとの絆を深めることで、彼は再び人間らしい温かさを取り戻しました。 黒死牟との戦いで、無一郎は自らの命を賭けて仲間を守り、最後まで戦い抜きました。彼の最期は悲劇的でありながらも、その姿は誇り高いものでした。

死後の世界で兄と再会し、お互いの想いを伝え合うシーンは、無一郎の生涯が決して無駄ではなかったことを強く示しています。 最終回で無一郎が兄と共に転生し、再び双子として生まれた姿は、彼の魂が安らぎを得たことを象徴しています。

命の短さや戦いの悲劇を超えて、無一郎がその生涯を通じて見せた勇気と愛情は、読者にとっても大きな感動を与えるものです。作者は、無一郎の生き様を通じて、短くても充実した人生の価値と、困難を乗り越える強さを伝えようとしています。

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